共感と同感は別もの
こんにちは!
この時期になるとついつい「大学を卒業してもう○年も経ったのかぁ~」と感傷に浸ってしまう、ハナサク会話堂 講師のさとです。
というわけで、はじまりました!
ハナ相こと『ハナサク相談室』のコーナーです。
このコーナーでは、生徒さんからいただいた質問に僕がお答えしていきます!
それではさっそく、今回の質問です。
人の話しを聴くとき、共感ばかりしてしまい自分の主張がなくなりがちです。
どれくらい共感すべきでしょうか?適度の主張がわかりません。
Hさん(30代男性)
共感にやりすぎはない
共感って、好かれる聴き手になるうえでは絶対に外せないスキルです。
『ハナサクエスト 聴き方の巻』でも一番力を入れて練習してもらっています。
誰だって「自分の気持ちをわかってもらいたい!」と思って話しをしていますからね。
だから共感はどんどんするべきです!
「やりすぎ」なんてありません。
ただし、
必ずしも相手の意見に賛同する必要もありません!
共感は理解を示すこと
共感とは本来、「あなたはこんな気持ちになったんですね」と相手の気持ちを理解することです。
だから伝え方としては、
相 手「目当てのレストランに行ったら20分待ちだったから他のお店行っちゃった。」
あなた「そっか。それは残念だったね。」
とか
相 手「うちの会社は時間にルーズな人が多くてイヤになっちゃう。」
あなた「○○さんは時間を守らない人が許せないんですね。」
といった感じになります。
これが例えば
相 手「目当てのレストランに行ったら20分待ちだったから他のお店行っちゃった。」
あなた「そうだよね。僕だってそうするよー!」
とか
相 手「うちの会社は時間にルーズな人が多くてイヤになっちゃう。」
あなた「わかります!時間守らない人ってホント許せませんよね!」
ここまでいくと、共感を超えて「同感」になります。
もちろん、同感できたときはどんどんして良いと思います。
でも時には「ちょっと私とは感じ方が違うな~」という場合もあると思います。
先の例でいくと、
「本当に行きたかったレストランなら20分くらい余裕で待つけどな~」とか。
「私も遅刻癖があるから何も言えない…」とか。
そんなときまで本心をねじ曲げて同感してしまうと、あとから自分の意見を言えなくなってしまいます。
矛盾が起きてしまうからです。
だから、無理にそこまでしなくて良いのです。
「あなたはこう思ったんですね」
「あなたはこんな人なんですね」
そうやって理解を示してあげれば、そのあとで「私はこういう考えなんだけどね」と伝えても、相手からの反発は起きづらくなります。
(もちろん、「私に賛同してくれない人なんてみんなキライ!」っていうワガママさんもいるので絶対ではありませんが、そんな人にまで気を使うことはないと思います(^_^;))
覚えておいてください。
共感とは、理解を示すことです。
共感しない方が盛り上がるときもある
「共感はどんどんしましょう」と先に書きましたが、
場合によっては共感しない方が逆に盛り上がるときもあります。
仲のいい友達同士の会話なんかがまさにそうですね。
A君「広瀬すずちゃん、マジかわいいよな!」
B君「いや、橋本環奈のほうが絶対かわいいし!」
A君「はぁ?『ちはやふる』のすずちゃん見てみろよ。惚れるよ?」
Cさん「彼氏が誕生日に花束プレゼントしてくれたの♪」
Dさん「うそ~。花束とかないわ!」
Cさん「えー、ロマンチックでいいじゃん!」
的な。
文章だけでイメージできるかわかりませんが、お互いが自分の意見をぶつけ合っているにも関わらず、すごく楽しげに盛り上がっていそうな感じがしませんか?
ポイントは
- 軽い内容の雑談であること
(相手にとって譲れない価値観や悩み相談中にはNG)
- 相手とある程度親しい関係であること
(ちょっとくらい否定しても崩れない関係ができている)
- 相手の意見を全面否定しないこと
(先の例でいえば、A君が好きな広瀬すずちゃんやCさんの彼氏をけなさない)
- 頻繁にやりすぎないこと
(毎回だと「我が強くて面倒な人」と思われてしまう可能性もあるので、やりすぎ注意)
これらの注意点を守れば、「共感しない雑談」も会話を盛り上げるスパイスになるものです。
もちろん、控えめな内向型さんにとってはハードルが高かったりすると思うので「自分のキャラじゃないな~」と思うなら無理にやる必要はありません。
ですが、「この人とは余計な気を使わずに話せるようになりたい!」「もう一歩踏み込んだ関係になりたい!」と思うなら、チャレンジしてみる価値はあると思いますよ。